実写化

実写映像*1でない作品っていうのは、それを受け入れられる人にはかなりリアリティを差し引いて観られている、と思う。
例えば普通の現代っぽい日本が舞台なのに登場キャラの髪がカラフルな漫画やアニメ。髪の毛がピンク色のヒロインとかを、別に「現実において髪をピンク色に染めるような少女」として認識したりはしてないし、そもそも「現実における、経緯は知らんけど髪が鮮やかにピンクい少女」を見る目ですら見ていないように思う。なので、そういうキャラのコスプレをする時に髪をピンクにしないと誰だか分からないけど、ピンクにしても今度は実際の認識と齟齬が生じて実質似ないというジレンマ的なアレが起こる。
あるいは全身タイツの漫画のヒーロー。絵で描かれると多少リアルに描かれていても男らしい力強さを強調された格好いいデザインのキャラクターとして認識できるけど、そのまま実写にすると何故か目を背けたくなったり苦笑が漏れたりするような変態に見えてしまう。だから例えば89年のバットマンでは筋肉を象った鎧じみたスーツになっていた*2し、ビギンズやらダークナイトではどこぞの特殊部隊の戦闘服のようなスーツになっていた。スーパーマン・リターンズのスーパーマンが素で格好良いのは…………イケメン無罪?
まぁ、もちろん実写映像なら何が何でもリアル指向じゃないといかんのかというとそういうわけでもなくて、例えば映画「ヤッターマン」なんかは実写ではあるけど作品世界は(原作通りかどうかはともかく)アニメじみた代物になっていた。監督の三池氏はどうやらそういう方向性の実写化が得意だそうなので、例え実写版逆転裁判の事前に公開されたナルホドの髪型がアレなアレだったとしても、それだけで心配することはないんじゃないかと思ふ。ただしマヨイは何とかしr(r
で、何が言いたいかというと、

■実写版るろ剣

なんかクランクアップしたそうで。スタッフ布陣からしてかなり時代劇寄りな作風になるんじゃないかと言われつつ、何やらアクションも凄いことになってるらしい(とTwitterで言ってた)。
るろうに剣心と言えば赤髪とか「ござる」口調とかどうするんだろうってのも気にはなるけど、そんなことよりまだ撮影途中だったはずのThe Dark Knight Risesの予告映像がとっくに公開されてるんだから、るろ剣の予告も早よ出せよと。
 
いや、マジ期待してるんで早く続報をですね……。

ダークナイト

先日クサしたばっかだけど、やっぱダークナイトは夢のような映像で、なんとなく「ああ、こんなバットマンならいてもおかしくなさそうだ」「ああ、これならバットマンも活躍できそうだ」と思わせてくれる。
ただ、実のところダークナイトってそこまでリアリティ方面に表現をガン振りしてるわけでもないなぁとか最近思った。例えば、銀行強盗シーンだの香港での活躍シーンだのの要するにキャラ紹介パートでは割と犯罪映画的なアレにして「今回リアルっすから」とやってるけど、以降はそれらしい描写はさほど出てこなかったりするし(つっても雰囲気は一貫してるんだけど)、リアルにするんならたかがガラス割るために爆破ジェルなんか出すことないしバットポッドだってあんなトランスフォーマーじみた変形にすることなかったし、トゥーフェイスなんか最たるもんでもっと火傷らしい感じにすればよかったのにってかそっちの方が楽そうなのにアレだったわけで。
てか、そういう無茶なもんをリアルな作風の中でやってくれたから、夢のような映像なんよな、むしろ。

*1:見た目の話なので、実写と見紛う特撮やCGなども含まれますです、はい。

*2:あれはあれで目を背けたk(r