これは面白いダークナイト評

ライジングが公開されるとダークナイトのことが書きづらくなりそうなので、その前に書いておこう。
http://blogs.yahoo.co.jp/fukuyaman3001/43959672.html
こないだ見つけたダークナイト評。前半でテーマ面、後半でアクション面について批判的な評が書かれてるけど、読み進めるたびに「あるあるwwwwww」と頷ける文の目白押しで楽しかった。最近忙しくてまだこれと一緒にダークナイト観たりはしてないけど、そのうち時間できたらやりたい。

例えば傷を縫っているときシーンでは、あるカットではクリスチャン・ベイルの顔が俯いていたり、正面向いていたりとカットが繋がっておらず

IMDbで「台詞は続いてるのに口が動いてない」って書かれてたのと同じところで原因も同じ。細かいと言えば細かいし俺も初見では気づかなかったけど、今では観るたびに気になるし、最初から気づくような人ならもっと気になっただろうし、原因まで分かってしまう人ならこの時点で大分期待感を殺がれたりしたんじゃなかろうか。

固定が撮れないから後で裏切ることになる刑事を1カットで印象付けることもできない

この人の言う「固定が撮れない( or 撮れる)」がどういう状況を指すのかは、今後この人のサイトを読み進めながら知っていきたいと思う。今はよく分からず。

ゲイリー・オールドマンの前でバットマンがふいに姿を現したり、消えたりしても画面で予告してしまっているので驚きがない。

最初にバットマンがゴードンの前に現れる時に、手が止まっちゃってるとかその辺かな。次の指摘もそうだけど、確かにこの辺のシーンは「バットマンが突然現れて消えた」っていうシーンなことは分かりつつ微妙にモヤッとした煮え切らない感覚がある。
「予告」に関しては、香港で一旦物陰に隠れたバットマンが再び男に襲いかかる時に直前で気付かれてるように「超人表現を程々にする」的な意図があるように思えなくはないんだけど、どう考えてもこの場合はスッキリ現れてサッパリ消えた方がいいよね。どう足掻いても突然現れるわけだし。
突然現れると言えば、中盤の「Then you're gonna love me」のシーンが個人的に大好きなんだけど、あれも更に改善される余地があったりするんだろうか。

ノーランは『キャット・ピープル』の尾行者がふいに消えるシーンを見て勉強すべきでしょう。例えば金庫のシーンではフル・ショットでバットマンは姿を消しますが、フル・ショットは消えた“後”に配置すべきショットであり、姿を消すショットそのものは反復の中で行なわれるべきでしょう。

この評読んで一番「あーあーあーあーなるほど!」と思ったのがここの2文目。ここ読んだだけで改善されたこのシーンが脳内再生できるレベル。確かにこれならモヤらないわー。
そうなってくると、例に挙がってる『キャット・ピープル』を是が非でも観たくなるよね。動機不純だけど。てか、特撮コーナーがあっても初代ゴジラも置いてない最寄りのゲオにあるか知らんけど。

クロス・カッティングを使い、始終カメラを動かして、例えば被写体の回りをスタディカムでグルグル回る演出を何度も繰り返して、スペクタキュラー足ろうとするのだが、結局クレーンやトラッキングの流麗さが獲得できてないのがサム・ライミとの大きな差で、この流麗さがない分、ひとたびシーンが切り替わると省略のぎこちなさが露呈する。

よく分からん>< 今度意識して観てみよう。
そしてここでもサム・ライミid:HowardHoax氏のレスラー評を観た時から借りる借りる詐欺状態のスパイダーマンを今度こそ借りて観るべきか。
……いや、1度2までは観たことあるしそん時は大分気に入ってた記憶あるんだけどね、細部を覚えとらんのよ……(´・ω・`)

取調室からジョーカーが逃げ出す部分を省略していたのは凄く違和感を感じました

あそこ駄目なのかー。あの刑事が威勢よく喧嘩仕掛けて返り討ちにあって人質にされるシーンだよね>< 刑事と目も合わせずに首を鳴らして備えるジョーカー観て「あかん刑事負けてまう」と思ったのばっか印象に残ってるわ。

最初に偽のバットマンが出てきたときのギャングとの位置関係がさっぱりわからなかった

これはそう! 最初から気になってたはずなのに感想書くたびに何故か抜け落ちてしまうけど! 本物バットマンが出てきてから突然横スクロール格闘アクションゲーム状態になるのも「あれ?」って感じがなくはなく。
このエントリでは直接は指摘されてないけど、最後のプルイットビルでの大立ち回りも全体的な流れがイマイチ画に出てなくて爽快になりきらないところがあったよね。

トンネルの中のカーチェイスも誰がどこにいるのかが混乱して不透明な造形

カーチェイスに関しては、これも気になったけどそれより最初にバットモービル出てくるところでバットモービルがどっち向いてるか分からん方が気になった><
 
という感じで、読んでてかなり面白かった。違和感覚えた細かな記憶が読むたびに蘇ってくるわー。アクションシーンってこんな細やかな気配りで作られる(べきな)のねー。
前半のテーマ面についてはまた機会があれば。以前とは違う意味で気になる点があるけど上手くまとまらん><
分かってるとこだけ書くと、ダークナイトバットマンってそもそもそんなに市民に疎まれてないし、デントは(転機の良し悪しはともかく)小悪党に成り下がらないとラストの意味がない気もする。