アイアンマン(Iron Man)(2008)

【080/100】DVDで。

軍需企業の社長であり自身も天才発明家として兵器開発を行なっているトニー・スタークが、ゲリラに拉致された際に自社製品が横流しされていることを知り後悔、義憤からパワードスーツを開発し平和のための戦いを始めるお話。多分。
トニーの明るく自信家で活動的な性格も手伝って初っ端から抜群にテンポが良く、本作最大の魅力であるスーツの開発・試験シーンは、物作りを見る楽しさとギミックの面白さと絶妙なリアリティと爽快な大活躍とがゴッタ煮状態でなんというか最高。マーク2での飛行試験シーンはトニーの感動が伝わってくるようで、楽しいとか爽快を通り越して泣けるレベル。名シーンす。
その後、完成したスーツでゲリラの拠点をぶっ叩いたりトニーの会社の重役である黒幕が動き始めたりするんだけど、終盤に行くに従って「緊張感はあるけど燃えないしダルい」展開になってくる。そして最後の戦いはトニーのスーツが本調子でなく似たようなスーツ着た敵に割とフルボッコにされるし、ヒロインっぽい秘書の人は非常時と思えないほどカッタルい走り方でイライラさせてくれるし、トニーもなんでスーツ脱ぎだしたか分からんし、リアクター暴発でトドメとか微塵も燃えんし……どうしてこうなった状態。なんだろうね、黒幕の人に対するトニーの感情とかがよく出てなかったから、ピンチがただ「状況が不利になった」ってだけで燃え要素なかったのがアレなんかね。
最後はスカッと締めるものの、ちょっとモヤモヤの残る映画だった。

余談:ダークナイト

アイアンマン観て思ったのは、最後の戦いを「vsジョーカーの部下&SWAT」「vsジョーカー」に分けて前者でバットマンを存分に活躍させ、後者でバットマンがピンチになった際には「デントの正義の勝利」という物語のクライマックスを反撃の契機に持ってきてテンション維持し続けたダークナイトうめー、ということだった。