ここしばらく、スカイリムで遊んでた。

The Elder Scrolls V: Skyrim (PC) (UK 輸入版)

The Elder Scrolls V: Skyrim (PC) (UK 輸入版)

実際にはSteamで買って遊んだんだけど。

■0. 現在の状況

とりあえず、最初に作ったセーブデータは行きつくところまで行った。
プレイ時間はSteam表示で255時間。ドラゴンボーンクエスト、内戦クエスト(帝国側)、盗賊ギルドクエスト、闇の一党クエスト、大学クエスト、吟遊詩人クエスト、同胞団クエストなどを完走。その他木端クエストもほぼ全て完了している。
自キャラは防御・片手武器・軽装・隠密・スリ・開錠が100到達。隠密の邪魔になるのでクエスト以外でNPCを従えたことはない。
要するに、公式拡張パッチ以外の内容はほぼ踏破したと言っていい感じだと思う。
プレイ時間50時間くらいまでは「ガンパレードマーチに匹敵するゲームに出会えた!」と思ってたけど、今は「うん、よくできたRPGだった」くらいの感想に落ち着いている。

■1. 「グラぱねぇ!! 作り込みぱねぇ!!!」

最近はゲームをロクに遊ばず、最後に長期間遊んだゲームはGREEの聖戦ケルベロスという有様だった人の意見なのでナンボか差し引くべきだとは思うけど、初めて遊んだ時は美麗なグラフィックやそれで作られたマップの広大さに滅茶苦茶驚いた。
遠くの景色まで見渡せるし、(後で分かるけど)そこは行くことができる場所だし、マップ上にある「物」は大抵拾うことができるし、敵だったり獲物だったり重要人物だったりするNPCたちはその辺をふらついているではなく生活しているように見えるし、それも遥か遠くから確かめることができる。
俺が疎くなってる間にゲームってこんなとこまで行ってたのか……と久々に本気で感動した。

■2. 「やっぱ洋ゲーは導入優しいよね」

ゲームは主人公が荷馬車で目覚めるところから始まる。手を縛られて不自由な状態で、マウス操作で周囲を見渡せるだけ、やがて脱走の機会が訪れるとWASDキーで移動できるようになり、スペースキーでジャンプ、その後もアイテム取得、装備、使用、戦闘、開錠、重量制約、隠密、弓矢と自然な流れで手取り足取り。脱走を終える頃にはいっぱしの冒険者として一通りのアクションが行えるようになっている完璧なチュートリアルが展開される。
この間に、スカイリムを乱している帝国とストームクロークの内戦、これからスカイリムを乱すドラゴンの出現、それらへの人々の思惑といった舞台装置が頭に叩き込まれ、初めて親しげに話すストームクロークの衛兵や主人公への理不尽な処刑に同情的な帝国兵などの感情移入しやすいNPCとの絡みもあって完全に引き込まれた。
以前、白騎士物語?を遊んだ時に、長いムービーと寸劇が終わって街に出た瞬間すべてのボタンとアクションの対応表が画面に表示されて呆然としたことがあったけど、そういうのとは段違いの丁寧な導入と、その間のほぼ全てがプレイアブルである事実(と、あとはついでに外に出た後の景色の美しさ)もあって、改めて「このゲームすげー」と思うのであった、まる。

■3. 「自由に冒険しても楽しい!」

その後、一緒に村に行こうだの隣町に伝令に走ってくれだの遺跡から物取ってこいだのドラゴン倒せだの偉い人が呼んでるぞだのと御使いクエストが目白押しになるものの、そこまで行くと一旦緊急っぽそうな流れは終わり、自由に旅できそうな感じになった。
で、内戦に関しては特にどっちに入りたいとも思わなかったので、ひとまず大きなクエストの流れを離れて自由に旅することにした。
散々前述した通りスカイリムはグラのお陰もあって景色が綺麗なので散歩してるだけでも割と楽しいし、ちょっと歩けばダンジョンがあり、山賊の根城があり、興味深い人々が歩いており、それらに出会えばちょっとした冒険が始まる。
街が見つかれば野外にはない人間関係があり、多くのクエストがある。外で物を拾え過ぎるので買い物があまり面白くないとか、街の基本機能っぽいところにあまり魅力を感じられないのはどうかと思ったけど。
何にせよ、これだけ好きに遊べてかつそれが楽しいっていうのはそれこそガンパレ以来で、これは久々に超大当たり*1を引いてしまったかもなーとかこの時は思ったのであった、まる。

■4. 「……なんか変わり映えしない」

と、そんな感じでしばらく遊んでいたわけだけど、遊んでいるうちに段々このゲームが面白くなくなっていく。
理由はいくつか考えられるし、本当のところはよく分かってないんだと思うけど、まずこのゲームは冒険の要所に待ち受けるクライマックスが変わり映えしない。
やたらと長いダンジョンと、戦い方*2の特に変わらないボスと、生産をしない俺には売価分のコインでしかない宝物*3
エストは、クリアしたという事実やその際の選択によって何かしら変化が起こるけど、この変化も変わり映えしない。手に入るアイテムか、NPCの態度あるいは在不在。どっちもこのゲームにとってそれほど大きな意味はないので、冒険の結果がダイナミズムに乏しい。
要するに、冒険の過程も結果も変わり映えしない。こうなると、ゲームの価値は搭載されたコンテンツの数でしかなくなる。
遊んだ人なら分かると思うけど、ガンパレードマーチだとこうはならない。ガンパレの場合、選択の結果はゲーム内挙動全体に伝播し、すぐにプレイ感に出てくる。その操作のしやすさは最終的に手応えの無さに繋がっていくんだけど、「実のある自由度」という点において、スカイリムは一度は匹敵すると思ったガンパレに大幅に劣るゲームだったと言わざるを得ない。

■5. 「バグ……」

スカイリムの悪評としてあるのが、バグの多さ。
同じくバグの多いガンパレードマーチと違い、少なくともPC版スカイリムならコンソールコマンドによって致命的なバグにも対処することができる……けど、それを差し引いてもスカイリムのバグはかなり痛かった。
他の人はどうか知らないけど、俺の場合メインイベントの致命的なバグにシステムコマンドで対処するというゲーム世界に対するメタ行為を行うことで、さっきまでのめり込んでいたゲーム世界がよくできたハリボテに見えるようになってしまった。まぁ、それはバグの時点である程度そうなんだけど、バグにバグとして対応せざるを得なくなった時点で後戻りできなくなったというか。
スカイリムはグラフィック以上にゲーム世界をよく作り込んであって、それなりに生活感すら漂うゲームになっているのに、コマンド対処するしかないバグが残っているために急に醒める瞬間があるのがかなり残念。
内戦クエスト終えたらハドバルがバグりっぱなしって、ハドバルの行く末が気になって内戦クエストをクリアした俺にはほとんど地獄のような瞬間だったよ……。

■6. 「2周目どうしよう……」

そんなこんなで途中から「一通りのコンテンツをとりあえず見よう」が目的と化したファーストプレイは大方終わりを迎えた。と言っても、未消化ダンジョンにジャンプして周囲を見渡せばしばしば未発見ダンジョンが見つかってはいるんだけど、そこに待っているものも結局はそれほど変わり映えしない。
で、じゃあ次は2周目かな、と思うんだけど……どうにも2周目が1周目と違うプレイ内容になる気がしない。
内戦では次はストームクロークを選ぼうと思っているし、隠密未使用・善人プレイ・両手武器 or 魔法メインなど差別化方法も考えてはいるんだけど、それでどれほどプレイ感が変わるのか、正直かなり疑問符。

■まとめ

なんか他に面白いゲームねーかなー……。

*1:時代のド本命ゲームを捕まえて何言ってんだって話ですね。

*2:「影の戦士」パークを取る前からね。

*3:本格的な戦闘時にはシャウト「激しい力」を多用するため、エンチャント武器は使えないという状況もある。