【確率・統計っぽい】ボックスガチャってどんな感じで当たったり当たらなかったりするのか

こんなんがあったので、考えてみる。

今やってるゲームではボックスガチャと言うのが出てますね。 内容は箱に入ったおよそ1000枚のガードを1枚300コイン(300円)で引く感じで、引けば引くほど箱の中身が減るから高レアが手に入りやすく。

記事中では「これまた卑劣な手口」的な論調だったけど、説明読む限りそれって普通のガチャやん……。
それはともかく、この仕組みだと当たりを引く確率はどんな状況になっているのか。

■前提として:引けば引くほど当たりの確率は上がる。

まぁ当然。
最初の1枚が当たりである確率は 1/1000 = 0.1% だけど、それが外れだった場合に2枚目が当たりである確率は 1/(1000-1) = 1/999 = 0.111...%となり、最終的には 1000枚目で 1/1 = 100%となるわけで。

■全体として:1組1000枚のガチャのうち、当たりが出るまでの枚数は1枚目〜1000枚目まで完全に同確率*1

これはどうだろうか。人によって「そりゃそうだろ」と思ったり「はぁ!? 後ろの方が確率高いんじゃねーの!?」とか思ったりするんだろうか。ちょっと考えてみる。

〜1. 実在のカードとして捉えてみる〜

1枚のレアカードを含む1000枚のカードが入ったガチャが実在すると考えてみる。確率操作を想定しないならば「どのカードが何番目に入っているか」について、偏りは生じない。
となると当然、レアカードが何番目にあるかについても偏りは生じず、前述の通り「当たりが出るまでの枚数は1枚目〜1000枚目まで完全に同確率」ということになる。

〜2. 確率で考えてみる〜

サクサクいこう。

  1. 1枚目が当たりである確率は 1/1000
  2. つまり1枚目が外れである確率は 1 - 1/1000 = 999/1000
  3. 2枚目を引く時、それが当たりである確率は 1/999
  4. ただし、2枚目を引くことになる確率 = 1枚目が外れである確率 = 999/1000
  5. つまり、2枚目に当たりを引く確率 = 「2枚目を引くことになり、それが当たりである確率」は (999/1000) * (1/999) = 1/1000
  6. 同様にして、3枚目に当たりを引く確率 = (999/1000) * (998/999) * (1/998) = 1/1000
  7. ……あれ、これってもしかして、最初の「1000」と最後の「1」以外、全部分子分母で相殺されて消えちゃわね?
  8. 結論: n 枚目に当たりを引く確率 = 1/1000

となる。

■あまり意味のない数字:当たりを引くまでの枚数の期待値

単純計算。1枚目〜1000枚目まですべての場合が等しい確率で起こるので、「当たりを引くまでの枚数の期待値」は平均とって 500.5枚 となる。
ただし、これは別に「約500枚くらいで当たりを引く可能性が高い」という意味ではない。
前述の通り、当たりを引くまでの枚数は1枚目〜1000枚目まですべて均等にあり得る。

雑感

といった感じ。
何度も書いた通り、当たりを引くまでの枚数は1枚目〜1000枚目まですべて均等にあり得るので、色んなプレイヤーから当たり引くまでに掛かった枚数のデータ集めて、それがあまりにも偏ってたら確率操作を疑ってよいんではなかろうか。
つっても、当たり引くまでに平均 \150,150 必要だけど><

*1:※ただし確率操作していない場合に限る